サン・ジョルジョ山

先が尖った緑の山々、紺色の湖、南欧風の町。サン・ジョルジョ山周辺の風景も世界遺産に匹敵するほど美しい。しかし、真に特別なのは、地下に横たわる化石の数々である。

化石の山、サン・ジョルジョ山 © ch.ch
データ

世界遺産名

メンドリズィオット(標高1096m)にある“ザウルスの山”。中生代三畳紀化石の発掘場所-ユネスコ自然遺産。

場所

ティチーノ州

ユネスコ世界遺産登録年

2003年

登録理由

地球史上における主要段階、それに伴う生命の進化を示す際立った一例(ユネスコ登録基準8)

特徴

世界遺産サン・ジョルジョ山にある中生代三畳紀の魚や昆虫、爬虫類などの無脊椎動物の化石は、貴重な遺産である。これらの化石は、200万年前、この地方が亜熱帯性気候だった頃に現在の地表から100m下の海水のくぼ地にあったものと思われる。貴重な化石の採掘場である世界遺産サン・ジョルジョ山では、100年以上前からチューリヒ大学とミラノ大学による発掘調査が行われている。発掘されたほとんどの化石は、チューリヒにある古代生物博物館、および、一部は、メリドの化石博物館に展示されている。近隣市町村によって新しく組織された団体が、将来的により世界遺産を前面に押し出す予定である。 

世界遺産と“スイス”

サン・ジョルジョ山周辺に広がる自然の風景は、この世界遺産の最も美しい部分と言える。地下の化石群は、森林の丘と青い湖の美しい景観に覆われている。 スイスの国土は、森林が35%、山が25%を占め、さらに、スイスには、約1500の湖がある。この起伏のある、しばしは、切り立った地形が地下の状態に多くの影響を与えている。また、スイスには900のトンネルがあり、エメンタールチーズ同様、多くの穴があいている。自動車道路や鉄道が地中を通るだけでなく、電気や水道を確実に供給するためにもトンネルが利用されている。スイスには、現在、世界で最も長いトンネルがある。(アルプス交通、ゴッタルド基底トンネル、スイスの景観に関するさらに詳しい情報は、サイト内の『交通』『特集‐スイスアルプス』で紹介しています。また、『特集‐世界遺産』の『文化遺産』『現代のコミュニケーション』も合わせてご覧ください。)

ビジュアル情報

UNESCO world heritage - Monte San Giorgio
Federal Department of Foreign Affairs FDFA