スイス交通博物館の訪問団が来日、鉄道について意見交換

Local news, 10.10.2019

ルツェルンにあるスイス交通博物館の訪問団が来日し、日本の鉄道システムや文化を視察しました。

埼玉県の鉄道博物館を訪れたスイス交通博物館の訪問団一行 ©Martin Bütikofer
埼玉県の鉄道博物館を訪れたスイス交通博物館の訪問団一行 ©Martin Bütikofer

同博物館のマーティン・ビュティコファー館長とスイス国鉄SBBの技師だったオスカー・シュタルダー氏に率いられた約20名の訪問団は、10日間に渡る日本視察旅行の間に、鉄道や自動車の博物館、日本国内の主要な鉄道会社のオペレーションセンターなどを訪問し、ブリエンツ・ロートホルン鉄道やレーティッシュ鉄道といったスイスの鉄道会社と姉妹関係にある鉄道に乗車しました。

訪問団は最初に在日スイス大使館を訪れ、工学院大学の高木亮教授から日本の鉄道システムについて最初の講義を受けました。高木教授は東京大学の曽根悟名誉教授の下で研究活動を行った方ですが、シュタルダー氏もかつて東京大学の客員研究員として曽根教授の同僚でした。

他にも、東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道博物館、京都鉄道博物館、東京・大阪間の所要時間を2時間半から約1時間に短縮すると見込まれている革新的な未来のリニアモーターカープロジェクトを紹介している山梨県立リニア見学センターなどを訪問しました。これらの鉄道博物館訪問の合間には、日本の交通システム全般についての知見を得るため、愛知県にあるトヨタ博物館も訪れました。

また、JR東日本と西日本旅客鉄道(JR西日本)のオペレーションセンターや本社も特別に訪問することができました。さらに、訪問団は東京大学でリニアモーターの磁気浮上技術についての講義も受けました。

新幹線の乗車に加えて、ブリエンツ・ロートホルン鉄道の姉妹鉄道であり大井川沿いを蛇行して走る大井川鐡道の乗車体験は旅のハイライトの一つでした。訪問団はレーティッシュ鉄道の姉妹鉄道である箱根登山鉄道にも乗車予定でしたが、10月の台風で被害を受けたため、残念ながら運休中でした。被害を受けた日本の友人の皆さんに心からお見舞い申し上げます。