日本初の科学領事館、在大阪スイス領事館オープン

Press releases, 30.09.2023

2023年9月30日、在大阪スイス領事館が正式に開所します。本領事館は、スイスと日本の科学分野での交流と促進を行う日本初の科学領事館です。同日に開催される開所式には、スイス教育・研究・イノベーション庁マルティナ・ヒラヤマ長官を筆頭とするスイス科学分野等の産学官訪問団に加え、日本の関係者らが参加。日本初の科学領事館となる在大阪スイス領事館の誕生に、スイスと日本の関係者らは大きな期待を寄せています。

科学とその研究に高い価値を置くスイス。在大阪スイス領事館はスイスと日本とのさらなる科学分野でのパートナーシップと展開を見込み、科学分野の両国の関係促進に特化した日本初の科学領事館として開所するものです。また、新たに領事館を関西地方に設けることにより、スイスの日本での活動の拠点がより強固となります。

2021年7月に東京で領事館開設を発表したギー・パルムラン大統領(当時)と、2022年4月に大阪で鍬入れ式を執り行ったイグナツィオ・カシス大統領(当時)は、本領事館への期待を来日中に表明しています。この領事館は日本初の科学領事館であり、教育・研究・イノベーションのためのグローバルなスイスネックス(Swissnex)のネットワークを構成する一員です。スイスネックスはサンフランシスコ、ボストン、ニューヨークなど、世界で最もイノベーション力のある都市に拠点を置いています。

「日本に拠点を置くことは、スイス・日本間の研究協力がさらに強化される重要なステップとなるでしょう。この新しいスイスネックスは大学、研究機関、スタートアップとのプロジェクトをさらに推進します。常に一歩先を行き、将来の差し迫った問題に対して革新的な解決策を見出すことによって、私たちはインパクトを生み出し、スイス・日本両国でウェルビーイングに価値を与えることを目指します。」スイス教育・研究・イノベーション庁のマルティナ・ヒラヤマ長官はこう語ります。

大きな可能性を秘める科学分野でのスイス・日本間の協力

日本はスイスにとって最重要国8か国の一つであり、二国間の研究協力における優れたパートナーです。これが2007年の日・スイス科学技術協力協定の署名へと発展しました。日本の高い技術力と品質は、世界革新性指標(Global Innovation Index)で10年以上の間、世界で最も革新的な国としての地位を保ち続けているスイスと好相性です。2022年には、日本進出を目指すスイスのスタートアップ53社や新規に立ち上げた大学のモビリティ・プログラムが本協定の恩恵を受けています。量子科学、人工知能、ロボット工学など、スイスが特に展開を推し進める分野では、経済、および、社会のための科学技術といった同様の考えを持つ国々と体系的に協力することが増えています。

開所式のテーマは「持続可能な躍進」

新たなスイス領事館のテーマは「持続可能な躍進のトレンド」です。マルティナ・ヒラヤマ長官とその訪問団、そしてスイスのスタートアップ9社が、日本の関係者らへスイスの科学分野の業績を紹介します。太陽燃料、大気中の二酸化炭素回収、環境PETリサイクル、自律式脚型ロボット、ドローンなどのデモンストレーションが行われます。京都で開催されるSTSフォーラム(科学技術と人類の未来に関する国際フォーラム)の開催を直前に控え、日本初の科学領事館としてのスイスネックスの存在をアピールします。

2025年大阪・関西万博のスイスパビリオンに向けて

「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとする2025年の大阪・関西万博で、スイスパビリオンは3つのテーマに沿った持続可能な未来のためのイノベーションを紹介する予定です。この3つのテーマはスイスネックスの重点分野とも合致しています。
「生命(ライフ)」生命科学、健康、栄養
「地球(プラネット)」環境、持続可能性、気候、エネルギー
「オーグメンテッド・ヒューマン(人間拡張)」ロボット工学、人工知能 
さらに、スイスパビリオンを統括するスイス連邦外務省プレゼンス・スイスとの協力により「スイスネックス@万博」が企画されています。このように、スイスの存在を高める機会に参加し、日本をはじめ各国と共に世界的に重要な課題に取り組むことで、スイスは革新的かつ信頼できるパートナーとしての地位を高めることができると考えています。

スイスネックスのネットワーク

在大阪スイス領事館は科学を特に扱う日本初の領事館です。スイスネックスのグローバルネットワークの一員として、教育、研究、イノベーションの分野でスイス、日本、世界を結びます。その任務は、スイスの大学や研究分野の公的機関、および、研究分野のスタートアップ企業の国際化に助力し、知識やアイデア、才能ある者たちの国際交流を積極的に支援することです。スイスネックスの主な拠点は世界で最もイノベーション力のある地域に戦略的に設置されています:アメリカ2支局(ボストン・ニューヨーク、サンフランシスコ)、ブラジル(リオデジャネイロ・サンパウロ)、中国(上海)、インド(バンガロール)、日本(大阪)の合計6支局。世界の約20ヶ国のスイス大使館内に設置された科学技術部と共に、スイスネックスのネットワークは、世界をリードするイノベーションのホットスポットとしてのスイスの地位を強化するために大きく貢献しています。

リンク:Swissnex in Japan

本プレスリリース問合せ先:在日スイス大使館 広報文化部 高橋優子 メール:yuko.takahashi@eda.admin.ch 電話:+81 3 5449 8437

スイスネックス(Swissnex)について:在大阪スイス領事館 / Swissnex in Japanコミュニケーションズ・マネージャー アリス・ルオー 
メール:alice.rouaud@swissnex.org 

広報資料ダウンロードリンク:https://bit.ly/46lHCXY